どうでもいいから始まった

気付けば折り返しを過ぎていた。人生って何だろう。。

娘は母を越えられない

自営業だった我が家は、子どもは家の中心にはいなかった。

子供の頃、泊まりの家族旅行はたった1回。

休日に出掛けることなど皆無に等しかった。

そもそも休日など無かったのだ。

 

母は、朝早くから夜遅くまで家事と仕事に追われる毎日。

子ども心にも、母はいつ寝ているのだろう?とよく思ったものだった。

母はとても強く・賢く・努力家な人で、娘は母を越えられないと言うが、本当にその通りだと思う。私に勝ち目は全くない。

 

同居の祖父母は、かなり厄介な人たちで、私は可愛がられもしなかったし、居候呼ばわりされたくらいだった。

そんな関係だから歯向かって生意気な口をきいたりしたが、後で母が祖父母から叱られていることを知り、表立って悪態をつくのはやめた。

 

両親とも人の何倍も働いていたと思う。

家族団らんというものがよく分からなかったが、とにかく小さい頃の私は、母が家事を早く終わらせて遊んで欲しくて、忙しくしている母のそばでジッと待っていた。

母が手を休めると、もう終わり?と聞いていたものだ。

そんな毎日だったことを、猫をきっかけにふと思い出した。

 

私は猫を飼っている。もう1年半になるが、家に来た時にはすでに1歳を過ぎていたから、2歳半になる保護猫だ。

 

この猫、私がキッチンで作業をしていると、背中を向けてそばでジッと私の様子を伺っている。家事の音が止むと、すかさず背伸びをして私の腕を、ねえねえと言わんばかりにトントンと叩いてくる。

 

そんな猫の様子を見て、あの頃の私だ!

構って欲しくて、淋しくてジッと母を待っていたあの頃の私だ!と思ったのだ。

 

 

私にも娘がいる。

果たして私は娘が越えられないような存在でいるのだろうか。。。

いや、むしろ私など飛び越えて行って欲しいと願う。